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小泉 智; 岩瀬 裕希; 田中 宏和; 橋本 竹治; 鈴木 淳市; 奥 隆之; 笹尾 一*; 清水 裕彦
波紋, 14(4), p.266 - 274, 2004/10
ソフトマター中性子散乱グループを中心として展開している、中性子小角散乱装置SANS-Jの改造の計画と現状をまとめた。改造の主な内容は、磁気レンズ及び物質レンズを用いた中性子集光技術の利用であり、これにより、これまで達成されていない0.0001の実現を目指している(ここでは散乱中性子の波数である)。さらに、集光技術を強度に活用すれば、数倍の強度増が可能となる予定である。また、偏極中性子の利用も新たに検討されていて、偏極解析を行うことで、実験的に非干渉性部分の除去が可能になる予定である。これらの改造を達成すると、集光型偏極中性子小角散乱装置(SANS-J-II)が実現する。
小菅 征夫; 羽沢 知也
UTNL-R-0333, 0, P. NO.10, 1996/03
JRR-2は減速材、冷却材として重水を使用しており、炉心には核分裂生成物からの線と重水との光核反応による光中性子が存在する。光中性子は原子炉の起動の際の中性子源として用いられるが、一方において光中性子の存在に起因する未臨界度の問題を生じる。従ってJRR-2のような重水炉における反応度の正確な評価にとって、光中性子源を適切に評価することが極めて重要となる。ここではパソコンを使用して逆動特性法による光中性子源を考慮した反応度測定について述べる。
桐原 陽一; 波戸 芳仁*; 佐波 俊哉*; 糸賀 俊朗*; 中島 宏; 宮本 修治*; 浅野 芳裕*
no journal, ,
これまで原子核内の核子の挙動を知る手段として、光核反応による放出中性子エネルギースペクトルの測定が多く行われているが、光源としては主に電子加速器からの制動放射を利用しているため、単色性などに難点があった。近年、加速器とレーザー物理の発展により、レーザー逆コンプトン散乱(LCS)線が利用可能となり、単色性が良く、かつ、任意の方向に偏光したLCS線を比較的容易に用いることができるため、特徴を生かした光核反応実験が可能となった。これまでのLCS線を利用した光核反応実験では、入射LCS線の偏光方向に対する放出中性子の角度分布には着目しているが、偏光方向に依存した放出中性子エネルギースペクトルについては言及されていない。よって、我々はLCS線が利用できるNewSUBARU放射光施設において、十数MeV程度の直線偏光光子及び円偏光光子をターゲットに照射し、光核反応による放出中性子エネルギースペクトルを測定した。本講演では、この測定で得られた、偏光光子による放出中性子スペクトルの角度依存、非偏光光子における放出中性子の直接過程成分の角度分布、放出中性子スペクトルの入射光子に対するエネルギー依存性について報告する。